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雄犬の尿路結石

  • Posted by: doubutsuendouri stuff
  • 2011年10月17日 18:05

他の動物病院で膀胱炎の治療を半年近くしているけれども、尿が出づらく痛がるとのことで、雄のわんちゃんが来院されました。


今まで超音波検査はしたことがあるけれどもレントゲン検査や尿道カテーテルを挿入した事は無かったということで確認させていただきました。


尿道カテーテルは途中でつまり、カツンとかたい感覚があります。


レントゲン検査では、尿道の陰茎部に結石が多数みられます。

RIMG1532.JPG


詰まっている部分を拡大してみます。

RIMG1533.JPG

雄犬の陰茎には骨があります。その骨(陰茎骨)の(膀胱からいうと)手前側に石がつまることが多いです。この子の場合も陰茎骨の部分に石が並んでいます。想像しただけでも痛いですね。

また、超音波検査をすると膀胱の中にも小さい石がありました。


飼い主様とご相談して、手術することになりました。


手術で気をつけなければいけないことは、なるべく尿道を傷つけない事です。

つまり、できれば尿道に詰まっている石を膀胱に戻し、膀胱から石を取り除いた方が術後の合併症(手術の後、それがもとになって起こる病気や症状)が少ないので、より良いのです。


この子の場合は、尿道にある石が一個ではないことと長い時間そこに石があったので膀胱に戻せない可能性があります。その場合には、やむを得ず尿道切開膀胱切開と両方をさせていただくことをご了承いただき手術にのぞみます。

下のContinue readingをクリックすると手術中の写真がでますので苦手な方はご注意ください。大丈夫な方はおすすみ下さい。



麻酔をかけたあと、尿道のカテーテルから綺麗な生理食塩水を入れて水圧をかけます。このとき直腸から指を入れて尿道を確認して抑え、尿道の圧がしっかり感じられたら指を離します。この水圧をかける人と、直腸の指の操作する人とのコンビネーションが大事です。

この操作を3回繰り返して尿道の石が全部膀胱に戻りました。

RIMG1534.JPG

手術をさせていただく側もほっとします。


お腹を開け膀胱を出します。

RIMG1504.JPG


その中から石を取り出します。

RIMG1505.JPG


こういった細かい石は取りこぼしがないようにしっかり確認してあげることが大事です。

石を全部取り出したら縫合します。

RIMG1506.JPG


縫合したところから漏れがないのを確認して、手術は終了です。

取り出した石は、結石分析に送ります。

RIMG1537.JPG


私たちの仕事は、手術をして石を取り除く事も大事ですが、この結石分析をもとに、今後この子が同じ痛い思いをしないようにしてあげる事が大事です。

現在わんちゃんもねこちゃんも尿路結石用のいいフードがでています。この子はもともと尿路結石用のフードを使っていたのですが、このような石ができました。


後日、検査結果をもとに最適なフードに変更しました。手術後はおしっこも気持ちよくでているとのことです。

それを聞いて私も嬉しくなります。

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